• 第23回日本遺伝子細胞治療学会学術集会

理事長 挨拶

新たな時代が始まり21世紀も17年が過ぎました。そして、多くの壁にぶつかりながら遺伝子細胞治療においてはようやく光がさしてきました。シンギュラリティーへの変革、AIの進歩は医療診断をより正確にスピードアップしながら、最先端医療を進化させてきます、根治が難しいとされて来た疾患も治療可能になる遺伝子細胞治療ももう目の前に来ています。

しかし、我々一般人には遺伝子工学、分子細胞生物学、分子医学、分子遺伝学を理解することは非常に困難な事であり、また核酸(DNAとRNA)、転写、染色体、ミトコンドリア、ベクター(レトロウィルス、アデノウィルス、アデノ随伴ウィルス、レンチウィルス、ヘルペスウィルス、フォーミーウィルス等)による遺伝子導入というような難解な用語が飛びっかっています。核酸、染色体、ミトコンドリア等の単語は、時々科学、医療についてのテレビ番組に出て来るので耳にしたり、理解頂ける方々もいる事と思います。

我々NPO法人は、日本、アジア・パシフィック、アメリカの研究者たちと協力しながら、少しでも多くの患者さんに実施される可能性のある遺伝子細胞治療の情報を希望をもって紹介して行きたいと思っています。

遺伝子細胞治療は、難病で苦しむ多くの患者さんへ希望を与えてくれる治療法であり、ここ数年のうちに高度な治療法として現実化、疾患に悩む多くの患者さんの前途に光明を見いだすことの一助になると信じています。

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最新の遺伝子治療について

遺伝子治療といえば、ヒトの遺伝子を改変するというイメージで捉える方がいるかもしれませんが、そうではありません。この治療法は、遺伝子を細胞に導入して、遺伝子から目的とする蛋白質を作り出させることによって、症状の改善を図るものです。蛋白質そのものを投与しても同様な効果が得られることがありますが、蛋白質はいずれ分解されますので、治療効果を継続させるのは、その蛋白質を常に投与し続けなければならないという欠点があります。また、しばしばその蛋白質の精製に費用がかかるため、その薬が高額となる場合もあります。一方遺伝子治療は、目的とする蛋白質を作る遺伝子をベクターという遺伝子の運び屋にいれて、人体に投与して、目的の臓器で必要な蛋白質を生産し続けることが可能なので、非常にうまくいけば、少ない治療回数で、目的の臓器で必要な蛋白質が長期間にわたって得られるということになります。

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